7 ハンドル交換その1

毎朝、かなりの大渋滞道路を走る俺にとって車幅の縮小化は運命付けられていた。信号待ちや大渋滞の時など大型の観光バスが道路幅いっぱいに止まっていても、バイクのハンドル幅が数センチ違うだけですり抜けて前に出られるか、すり抜けられずに後ろにつくかで時間が違ってくる。わずか数分の短縮かも知れないが、毎日の事なのでその時間を累計すると結構な時間になる。

通勤快適仕様にするなら、”すり抜け力”(機動力)の性能を向上させる必要がある。ノーマルのPCXをレーサーレプリカ並みの車幅にするにはハンドル部分のカスタムが必要だった。

現状の把握

大阪の新御堂筋では毎朝たくさんのバイクが走っているが、圧倒的に多いのはピンクナンバー軍団(125ccのスクーター)だ。毎日の通勤で運転に慣れた人達ばかり(?)なので、渋滞の新御堂筋の道路左側をすり抜けて走っている。

アメリカンのバイクやベスパなんて車幅が大きすぎてすり抜け出来ず、車と同じように走っている。あ、あと新車購入したばかりの慣れていないドノーマルなバイクとかも車と同じに走っている。

そんな中、ひと際目立って速いバイクがある。

速いバイクは決まって

レーサーレプリカだ。

何故レーサーレプリカが速いのかって?

レースで勝つ為のすり抜け力は、渋滞道路すり抜けにも最強だから。

だがしかし、レプリカを通勤に使うのは辛い!燃費は悪いし、運転姿勢もきつい。すり抜け最強でも総合バランス(操作性・燃費・維持管理・経済性)では125ccスクーターが上だと思う。

PCX125スペック

PCX125スペック

メーカーのカタログでは全幅740mmとある。ミラーがノーマル状態だとおよそ800mmくらいだ。

PCX125 JF56ミラーがノーマル状態だとおよそ800mm

ミラー幅は左右逆に取り付け、立てた状態で700mmくらい。車体本体を小さくする事は出来ないので、ハンドルを交換しハンドル幅を小さくする事にする。

ハンドルは広い方が操作性は良いし楽なのだが、

背に腹はかえられん!

目標

①ハンドル幅(車幅)の目標は650mm
②操作性、操縦性能を落とさない事。
②経費を掛けない事。

俺の要求はレーサーレプリカ並みの
車幅(ハンドル幅)だ。

対策の検討 (ハンドル選び)

コマジェに乗っていた時に、「あと10cmでいいからハンドル位置を後ろに下げたいなあ。」と思っていた。ハンドル位置が後ろになれば背もたれを利用しゆったり乗れるからだ。

イージー・ライダー

イージー・ライダー (WIKIpedia)

少しだけ後ろに下がってくれればいいのだ。

ハンドル位置が10cm程下がり、650mmの幅

で、探すことにした。

セパハン 

セパハンとは”セパレートハンドル”の略称で、主にレーサーレプリカのバイクでは主流のハンドル。

セパレートハンドルはレース用のオートバイから採用されはじめ、公道用の車種にも採用されるようになった。レース用のオートバイは乗員の乗車姿勢を前傾姿勢にして前面投影面積を小さくし、空気抵抗を減らすためにハンドルの高さを低く作られる。セパレートハンドルはバーハンドルに比べると、ハンドル位置を低くしやすく、なおかつ軽量に作ることができるために採用された。一方、ツーリングなどで長時間走行する用途においては、前傾姿勢によって腕や背中、首が疲れやすいため不向きである。

WIKIpedia セパレートハンドル から一部引用

PCXにセパハンって・・・ レプリカのバイクじゃあるまいし・・・???そもそも何でスクーターにセパハンがあるのか?実用性のない、ただのアクセサリー的、装飾品的な・・・なんて思いながら色々調べることにした。

ブログ等で取り付けた人の感想を調べてみたが、ハンドルを固定する金具がいい加減な作りだと”ガタツク”事があるみたいだ。

ハンドルが走行中に ”ポロッ” て外れてしまうと・・・てな事が起きてはいけない為、品質が悪い安物は絶対に買えない。

信頼できない中○製では怖すぎる。

「日本製の製品じゃないと安心して乗れないなあ・・・。」

アマゾンなどで調べてみると、12,000円前後で売られている安価なセパハンもあるが、10年使う予定の俺は安物は嫌だ。

となると2~3万の出費が必要か?

結論 セパハン コスト高杉

プレスライダー仕様 & 鬼ハン

プレスライダー

プレスライダーとは、報道機関の依頼を受けて報道のための物資をオートバイを利用して輸送する職業である.
WIKIpedia プレスライダー から一部引用

元プレスライダーの方のブログ
バイクとクルマの楽しい話  不良中年のバイクとクルマの異状な世界

プレスライダー達はとにかく急ぎの荷物なだけに、凄まじいすり抜け走行をしたそうな。街乗りで最速にする為の改造(カスタム)のお手本だ。

プレスライダー仕様

プレスライダー仕様

画像は GOD SPEED YOU!さんの 報道ステッカー から

街乗り最速を職業にしていたプレスライダー達の仕様・カスタムは参考にしたい。

その究極型が ” 鬼ハン ” 

鬼ハン 事故

鬼ハン

画像は☆和幸の足跡☆さんから

ハンドルを上にあげ、”鬼”のツノのような形から「鬼ハン」と呼ばれる。現在では暴走族スタイルの定番となっている。下手な改造をするとバイクをうまく操作できない。

鬼ハンの欠点は

人間の手の構造からして無理!

毎日通勤に使うバイクが乗りにくくてしょうがなかったら地獄だ。操作性が格段に落ちる為、事故の可能性も高くなる。

スクーター型のバイクに、鬼ハンはお手軽にできる改造ではない。

結論 どうやるんだ、これ?

ハリケーンのバーハンドル

「PCX ハンドル交換」

という検索ワードでグーグル検索をしてみると、すぐにハリケーンのバーハンドルがヒット。あの辛口(?)評価のアマゾンのレビューでもかなりいい感じの評価だった。価格も3500円位とリーズナブル。

興味が湧き、ハリーケーンのHPを見に行く。

びっくりした。

なんとこの会社は東大阪にある。
本名 大阪単車用品工業株式会社 である。 

メイドインジャパン!!

なんと、3500円なのにれっきとした日本製だ。

普通にこれ。

価格も合格!

セパハンより、普通にハリケンがすっき~♪

セパハンより、普通にハリケンがすっき~♪
鬼ハンより、普通にハリケンがすっき~♪

レビューによると簡単に取り付けれるそうだし、少しだけハンドル位置が後ろになるそうだ。

ハリケーン (HURRICANE)ハンドルバー ミニナローハンドルバー PCX HB0023C-10に決定した。

早速アマゾンで購入。

ぽちっとな

ぽちっとな 

ハンドル交換

PCX125 JF56 ハンドル交換

2015年10月24日

今日はハンドルの交換だけ。

気分は軽い。

まともに行けば
すぐに終わるはず・・・
だった。

外れないグリップエンド

まずはグリップエンド(バーエンド)のネジを緩める。プラスドライバーで回してみるが、

「かてえええ!!!硬すぎるぅぅぅ!! 」

よし、インパクトでいこう!
インパクト「バチバチバチバチ!」
あら~~十年落ちのホームセンターインパクトではダメか?
一向に回らないグリップエンドのネジ。
「こいつ、根性あるなあ。」

そこに京太郎登場。

「僕にやらせてみて!」

「おお、やってみろ。」

バチバチバチバチ!!!・・・ギュル!ギュル~!?

PCX125 JF56 グリップエンドのネジが壊れる

予定通り、ねじ穴が

なめた(潰れた)・・・

「おいおいおい、京太郎!ネジ穴がなめたやろ!何してんねん!!」

「え・へへへ・・・ごめん・・」

グリップエンドのネジの固さを知らず&道具の使い方も未熟な京太郎は、やはり、やってくれた。ネジ穴をぶっ壊してしまったのだ。

「このハンドルどうすんねん!」

ガスバーナー

しょうがないので秘密兵器登場!早速、グリップエンドのなめたネジを外す為に火炎放射器、いやいやガスバーナーを持ってくる。

このグリップはグリップヒーターに取り替える予定なので壊してもOKだ。

五右衛門 またつまらぬものを斬ってしまった・・・

ほあ~~!シャキーン!

(五右衛門風)

またつまらぬものを斬ってしまった。

(カッター)でグリップを真っ二つ

とりあえず、斬鉄剣(カッター)でグリップを真っ二つにする。

そして、火責めだ。

ファイヤー!!!

おりゃ~~~~~~  ・・・ポロッ・・・ガスバーナーで燃やしたグリップエンドで、こんな感じ。

熱いのでウォーターポンププライヤーで掴み撮影した。

グリップエンドはこういう構造なので、硬かったら焼けばいいだけの話だ。

グリップエンド

補足説明

グリップエンド(バーエンド)は 中のゴムがボルトの締め付けで膨らむことで固定される仕掛け。

ゴムは熱で溶けてしまうので、ゴムの抵抗がなくなれば簡単にはずれる。ネジがなめて(潰れて)どうしようもなくなった時はガスバーナーで熱すると中のゴムが溶けて外れてくれる。

あっという間の作業。

最初からこうしておけばよかった。

普通、ネジ穴が舐めたら大変だ。
機械部品なんかでネジ穴が舐めたら・・・
「まあ、何とかするけどね。」 BY 現役製造業者

でも、バイクのグリップエンドは楽勝だ。ガスバーナーでファイヤーすればいいだけの話。(グリップエンドは廃棄処分になるが、又新しく買えばいいだけ。)

PCX125 JF56 ハンドル交換 ハリケーン (HURRICANE)ハンドルバー ミニナローハンドルバー PCX HB0023C-10PCX125 JF56 スロットル

ハンドル右にはスロットルがあるので、グリップエンドを外す必要があったがハンドル左は関係ないのでそのままにした。PCXのスロットルにはイボイボがたくさんついていた。このままでは新しいグリップが付けられないのでイボイボをカッターで切除した。

PCX125 JF56 ハンドル交換

後は、ハンドルについている各パーツを移植。
高さや位置を調整しこの日の作業は終了。

PCX125 JF56 ハンドル交換後

ハンドル交換後の画像。

感想 明らかに車体幅(ハンドル幅)は縮小された。ハンドルを左右にいっぱいに回してみると少し窮屈な感じがするが、走行時にはあまり関係がないのでOKだ。

PCX125 JF56 ハンドル交換 バックレスト

ハンドル位置が10cm程後退してくれた。バックレストがあるとアメリカンのようにゆったり乗れるなあ~

(グリップヒーターの交換も同時に行ったが、その話はグリップヒーターのページで詳しくする。)

ハンドル周りはハンドル交換だけでなく、グリップヒーター、ハイスロットル化、ブレーキレバーロック、ブレーキレバー切断、ブレーキレバーテープ、と色々とりつけました。1ページでは長くなりすぎますので分けました。

次のページでも引き続き、ハンドル交換&ハンドル周りのカスタムについて説明していきます。




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