11 補助ライト
この補助ライトの取り付けは至難の業だ。
このサイトを見てくれて、補助ライトを付けようと思った方々への忠告。
「かなり厳しい。世界のHONDAの設計だぞ!?
この小さな補助ライトを忍ばせるような隙間なんて・・・。」
この章、ついに神の聖域に突入する!(んな、大袈裟な!?・・・)
PCX125 補助ライト 取り付け
補助ライト取り付け
世界のホンダが作り出した芸術"PCX"を甘く見ていた俺が、まずはじめに取り付けたのはこの位置。何も考えず、フロントカウル内側の黒色のカバーに穴を開け、既製品のひねりステーで取り付けた。
画像の様にあっちむいてこっち向いて状態になる。こんなのは想定内だ。
木造大工用の金物にいつものステップドリルでボルト用の穴を開ける。
一度取り付け、様子を見る。んん~少し角度があった方がいいなあ
ペンチとウォーターポンププライヤーを使い角度をつける。右図は既製品ステーと手作りステーの比較画像。
”角度付けひねり自作金物”でなんとか補助ライトがついた。
何とか取り付けに成功だ。見た目はGOOD!
スイッチオンでピカー!!
やった成功だ!
次に角度調整の為、夜間に実験してみる。
明らかにあかるくなった。成功か?
と思ったが・・・
よく見てみると、ハイビームの更に上まで明るくなっている事に気が付いた。PCXの前から具合を見てみると・・・
「強烈なグレア(光公害)だ。」
んなんじゃ
こりゃぁぁぁぁぁ!!!?
眩しくて目が見えん!
実はこのアマゾンの安物LEDライトは作業用には良いけれど、バイクや車には不適合なライトだったのだ。
何かしらグレア対策をしないと使い物にならない。左が広角タイプ(拡散)で右が狭角タイプ(スポット)
俺は昔「自分がされて嫌な事は人にやるな。」と小学校の道徳の授業で習った。
自分だけが良くて、
周りに迷惑をかける事なんて絶対できん!
2つ目の問題点
しばらくすると、前輪タイヤのカバーに
なにやら黒い跡を発見。
実はこれ、補助ライトと前輪カバーが接触している事を示す証拠だ。取り付け位置と取り付け方に問題がある。これをほうっておくと補助ライトのネジなどが緩み、走行中に前輪と絡んで大事故なんて事になったら大変だ。早急に改善しなければならない。
補助ライト取り付けには、
この2つの問題をクリアしなければならない。
① 補助ライトのグレア問題
② 補助ライト取付位置の不具合解消
2つの問題解決への道
補助ライト接触の改善
補助ライト位置選定 その1
接触の原因
この接触は補助ライトが上下に揺れる為に出来るのだと思った俺は、補助ライトを固定すれば良いと考えた。(自作ひねり金具1本だけなので運転中にグラグラする。右図参照)
対策
ステーを取り付け一体化構造にし、補助ライトが走行中でも動かないように固定する。
対策の実施
早速、行きつけのコーナンプロショップで手ごろな価格のステーを買ってくる。
PCXのヘッドライト下部に良い感じのネジを発見。そのネジとステーと補助ライトを一体化する事にした。
結果
ステーの効果で補助ライトはガチガチに固定された。
うひょ~カンペチ!
見た目もいいしと思った、浅はかな俺。
また数日後、前輪タイヤカバーの上に黒い傷跡・・・
まあ、ちょっとくらいは当るわなぁ、あたってもいいようにスポンジゴムを付ければいいわ。(←超適当)
と、真因を探らずテキトーな対策をした。
ボンドをベッタリ塗り、スポンジゴムを貼り付けた。
「まあ、見栄えはどうでもいい。要は中身だ!」
で、こんな感じ
またまた数日後。
今度は
スポンジゴムに
穴が開いていた。
ぶーーっ!
どうせいっちゅうねん!
グレア対策
COM MI-SL10W-NR 狭角(10度) 10W スポットLED作業灯 農業機械 オフロード車両や公園 庭の照明など フォグランプ
2015年11月22日に注文。俺の時は価格は1850円だった。今はいくらだろう?アマゾンの商品はすぐに値段が変わる。
前回の取り付けでグレアが凄い事の対策として、アマゾンで狭角タイプを注文していた。
このLED補助ライトは広角タイプと狭角タイプの2種類あり、広角タイプがグレアの原因だと思ったからだ。
グレア対策なんて余裕だ。狭角タイプなら大丈夫だろ~こんなん、楽勝~楽勝~
なんて考えていたのだが・・・
取り付けてあった広角タイプのレンズ部分を交換するだけの簡単作業。届いた狭角タイプのレンズを外し広角タイプのレンズと入れ替える。
狭角と広角の違いは、ただ単にこのレンズのみというシンプルな造り。中はこうなっている。
これで狭角タイプの補助ライト2つになった。
さて、夜間での照射テストである。前回は狭角タイプと広角タイプであったが、今回は狭角タイプ2個である。何かしら変化があるのか・・・?
ハイビームの上まで照らしている。狭角タイプでも光があちこちに漏れていてグレアは強烈だった。
全く改善されていない。
この補助ライト、まったくグレア対策がされておらず、元々車やバイク用ではないのだ。
補助ライトが悪い訳ではない。何とかしてこのグレアをなくさなければ使い物にならない。
ぶーーっ!(2回目)
どうせいっちゅうねん!
緊急警報発令
このスペースにモノを入れてはいけないのだ。
このフロントカウル内側に補助ライトだのフォグランプだの(異物)はダメ!
自動車、バイク用のライトじゃないとグレアがひどく使い物にならない!
ネットで安く売っていたLEDフォグランプではなく、専用品を買うべきだ!
俺の考えがすべて間違っていた。
が、どうしても明かりが必要な俺・・・
一体、どうすればいいんだよ~~~!!
グレア対策 室内実験
このLEDライトを室内で乾電池に取り付けグレア対策を考えた。この補助ライトの性能を知り尽くしてやる!
試行錯誤を繰り返すが、結局
このLEDライトのグレアはどうしようもない。
と言う事がわかった。(重要な結果だ。)
では、どうすれば?(何かしら必ず道はある。)
グレア対策をネットで色々と調べ、室内実験を繰り返した結果、かんたんで効果的な方法を発見した。それは・・・
物理的に光の道(グレア光)を遮断する!
DCR ディーシーアール 【汎用】4.5インチ用ヘッドライトバイザー 2個セット
価格 498円 (税込 537 円) 送料別
ピヨピヨバイザー的なものがあればいい。
実験では約10cm程の長さ(ツバ)があればグレアはだいぶ防げる感じ。
でも、どうすれば?
途中経過まとめ
グレア対策は暗礁に乗り上げ、補助ライト取り付け位置のフロントカウル内側は難攻不落の要塞。
安全こそが最優先なので今回は補助ライトを諦め、全部取り外すしかない!?・・・という切羽詰まった状況で1つの考えが生まれた。
「必ず道はある。」
そして物語は後半へ
鳴かぬなら鳴かせてみしょうホトトギス
掟破りの取り付け位置
PCXはあの世界のホンダが世界戦略車として世に出した名車中の名車だ。車体の設計も、素晴らしい技術や豊富な経験と知識を持った方たちが何度も試行錯誤を繰り返し考えに考え抜かれ出来上がったモノに違いない。
車体本体にだけは手を出したくなかった・・・が、そんなPCX本体に不可逆的な変更をしなければ・・・(ちょっとだけね、見えない部分のね。)
触れてはならぬ "神の領域"
だが、しか~し!
俺には俺の通勤を快適にする責任がある!
PCXに穴を開け、そこに補助ライトを取り付ける!
南無三!
シャキーン!
これしか方法はない。
そんな決意を胸に(?)インパクトドライバーに小さなキリを取り付け、黒のカバーに穴をあけていく。
黒のカバーを除去しカッターでなめらかに仕上げる。左右共に同じようにカットし、補助ライト用のスペースを確保。
黒のカバーの部分的除去が今回の解決策だ。
このカバーさえなければ全てうまくいくと俺は確信していた。
少し長いステーに取り換え、補助ライトの位置をなるべく上&奥に調整する。実はこれグレア対策でピヨピヨバイザーの代わりになると考えたからだ。
補助ライトのグラつきを無くすため、今回もステーで車体と一体化にする。
カウル内側いっぱいに取り付けたのは、グレアを拡散させない工夫。
広角タイプの補助ライトが余り、もったいないのでこんな場所に取り付けた。正面に光はいかないが、すぐ手前2~3m位を明るく照らしてくれる。走行時には役に立たないが、ハンドルと一緒に補助ライトも動くので暗く狭い場所では威力を発揮する。
補助ライト点灯 で、こんな感じ。
そしてこれ以降、補助ライトと前輪カバー部分への接触は完全になくなり、問題点② 補助ライト取付位置の不具合解消 は解決されたのだった。
グレア対策 掟破りのカウルバイザー(?)
そして、この方法(内側黒カバーの部分的除去)はグレア対策にもなった。この位置の取り付けは、上と側面に対しピヨピヨバイザーの役目を果たす。まさに一石二鳥の改造。
この広角タイプの補助ライトはかなり奥に配置している為、正面からは見えないので他の運転者に迷惑をかける事はない。
(30mくらい離れて撮影)真正面から見ると補助ライトがはっきり見えるが、対向車線を走る車にしてみれば右のライトが少し見えるくらいで、左のライトはほぼ目に入らない。しかも左側のライトはかなり下向きに調整したので眩しくはないと思う。
右のライトは俺の左側を歩く歩行者を照らす役目なので、左側は少し眩しいかもしれない。
色々試したが、この様な結果になった。
LED補助ライト夜間照射テスト
それではご覧いただこう。
夜間の照射テストの結果がこれだ。
補助ライトの狙いは前方4~7mと左側を狙った。右側の補助ライトが左側を照らし、左側の補助ライトは下を照らすように調整している。
ハイビームにするとハイビームが照らす部分だけが明るくなる。これはハイビームより下に補助ライトの光が集まっている証拠だ。
全体的に右側にグレア光がいかないようにした。画像ではわかりにくいかもしれんが、肉眼ではその効果がはっきりとわかる。以前は目が眩んでいたが、現在ではさほど眩しいと思わなくなった。
グレア対策で右側への光をカットした為、右側の光量は不足している。
だが、俺には十分だ。ノーマル状態より全然良い!
これで手前のマンホールが見えるし、
左側を歩いている歩行者も見える。
俺の目標は達成されたのだった。
このページなんと、約90枚の写真を使っています!
PCX物語最高の写真数です!
1ページで約90枚の写真って・・・
一応、このページで私のPCXカスタムは終了です。
ここまで読んで下さってありがとうございました。
次からのページはバイクについての知識的なページになっております。
それではよろしくお願いします。