30 バックミラー&バックモニター その2

前篇のあらすじ

全人類10億人の通勤ライダーの期待を背負いヤマトは発進した。
「バイク用全方向確認装置」を手に入れる為に。

経過と使用しての感想

①バックカメラ 経過と使用しての感想

届いたカメラとモニター

早速テストしてみる。よし、不具合はなさそうだ。

バックモニターはバイクに付けっぱなしにするので、雨対策が必要だ。少し前にネクサス7用に作ったプラスチックボックスがちょうど入った。このままフタを閉めてしまうとボタンと接触する。ボタンが当らないようにゴム板をかました。

ボディマウントシールドに更に屋根を付ける事にした。2重の屋根だ。一応フタもアクリル板で取り付ける。

屋根取り付けの為、ボディマウントシールドに穴あけ。金具を取り付けアクリル板(上の屋根)を取り付ける。

屋根の下に置くのでスペース的には二階建ての屋根になった。

続いて配線工事。線をうまくカウルの中に通す。

カメラの取り付け位置はストップランプの真下。このカメラは防水仕様らしいのでこれでいいのだ。

上の屋根の上にタブレットを置くとこんな感じ。

このバックカメラを取り付けて気づいた事がある。
バックカメラは広角レンズなのだ。

実は車のバックカメラってのは、近くを見る為のカメラで、ゆっくり動く車体に死角にあるモノと接触しない為に活用するものなのだ。カメラにも色々使い方ってのがあるんだな。

今回の俺の目的は「バイクの機動性を損なう事なく、首を動かさずに後方、及び死角さえ確認できるシステム」なので、ゆっくり動く車体と死角にあるモノが接触しない為にある広角レンズは必要ない。

広角レンズではダメだ!

広角ではない小型カメラを更に追加する事にした。

撃て!

ぽちっとな!

こちらはバックアイカメラではなく、工作などで使われているような小型カメラで、ラジコンカーやドローンに使われているようだ。これまた、アマゾンで1500円程でGETした。

基盤剥き出しなので防水加工をし、広角の小型カメラと交換した。

モニターの位置は上の方へ移動させる事にした。実は運転時の目線の問題だ。普通バイクの運転中は車と違い、前方だけを注視している。ただただ前をじっと見ている。だってよそ見したら本当に危ないからだ。

『いつも前を見ている視線のすぐ近く』が最良で、いちいちモニターを見る為に、視線を変えるのは安全とはいえない。その為、運転中の目線の出来るだけ近くにすべきと考え、ボディマウントシールドの一番上に取り付ける事にした。

昼間は本当にモニターが見えにくいので100円均一で見つけてきた小物入れをカットし、日よけにした。日陰や夕方~夜にかけてはよく見える。

これが実際の映像である。テストは約8000時間かけた。(うそ)

テストの結果、取り付け位置を上にした事は見えやすくなるという意味ではよかったが、肝心のカメラの性能だ。

今回のカメラは確かに広角ではないが、距離感がつかめない。

人間の目は等倍の鏡であれば距離感がつかめるが、広角レンズや等倍ではないモニター映像では距離感がわからなくなってしまう。車線変更などに使いたい俺にしてみれば、

距離感がつかめない事は重度の致命傷である。

後方が確認できるだけではダメ!

距離間がつかめてこその後方確認なのだ。

なんとしても「バイク用全方向確認システム」を完成させる!

撃て!

等倍で写すカメラを狙え~!!

ええ~い、もう一発

撃て~!!!

ここで話は一旦、②カウルミラーへと変わる。

②カウルミラー(後方担当) 経過と使用しての感想

アマゾンで注文していたカウルミラーがやってきた。俺は元々RGV-250γに乗っていたのでカウルミラーに何の抵抗もない。取り付け位置はボディマウントシールドの一番上の赤丸の部分

取り付け位置を決定しマジックで印をつける。裏側には鋼鉄製の板で補強するので同じ個所に穴を開ける。

まずは1カ所だけ穴あけ。ボルトが通る径を慎重に見定める。

ボルト径を確認後、残り3つも穴あけ。裏に鋼鉄製の板をあてミラーをボルトで仮止めする。

左右両方のミラーが付いた。

バイクに乗り、ミラーの微調整を繰り返しながら本締め。完成だ。なんだかうさぎの耳みたいだなあ。

そして、これが実際の俺の運転時の目線。

ミラーが映し出すのは、まさに見たかった後方全てである。ちょうど、肩の上辺りから後方がバッチリと見えている。右車線にいる時は左のミラーが、左車線にいる時は右のミラーが後方を映してくれている。

慣れている等倍のミラーなので、距離感も掴めるし、首は動かさず、「チラ」っと目線を変えるだけで見れる位置にあるのでわき見運転にもなりにくい。これは大成功である。

俺のカスタム史上、これ程成功した改造はない!

と言うくらいの出来栄え・・・(瓢箪から駒だな)

これは素晴らしい!!

この結果、①バックモニターの存在意義がなくなった。

よく考えてみると、①バックモニターと②バックミラーは共に後方確認担当なので目的は同じだったのだ。どちらか1つを取れと言われたら迷わずカウルミラーを選ぶ。

そして、目の前に7インチモニター(サンバイザー付き)があるので、何だか前が見えにくい事になってしまった。

安全の為に取り付ける機器のはずが逆に安全を損なっているという、何とも笑えない状況だ。

安全は全てに優先する!

結局、バックモニター計画は中止になり深手を負ったヤマトは港へ寄港し修理を受ける事になった。

結局バックカメラはバックする時に使う事が一番有効なのだと理解できた。バイクにバックカメラはいらない。目の高さ程の平面のバックミラーがあればいいのだ。

③死角担当ミラー 経過と使用しての感想

死角だけを映すなんて事はやったことがなかったので、調整は難航した。ミラーの左右を逆にして取り付けたり、様々な角度で実験してみた。

いろいろやってみた。走行テストは6000時間。(の予定が多分数日)が、・・・

結果 これ、あかんわ。

どこを映しているのか全くわからない。

例えばバイクの車体の一部が映っていれば、そこ(目印となるもの)からどこを映しているのかが理解できるが、目印となるものがない場合、どこを映しているのかが全然理解できない。

やはり、平面ミラーは平面ミラーで使うべきである。こういう死角担当をすべきなのは広角ミラー(曲面ミラー)が良い訳だ。

以前、100円均一でミラーの隅に広角ミラーを取り付けていた事があったが、走行中に絶対に見ない事に気付き、外した事がある。

バイク乗りにはわかると思うが、走行中にミラーって本当に「パッ」と見るだけで「じーっ」と凝視しないはずだ。

よく見ないと何だかわからないミラーなんて誰が見るのか?

それならば、自分の目で直視する方が早いし安全である。要するに、バイクの場合は瞬間的に全情報を伝えてくれないとミラーの意味がないのだ。

実は、広角の鏡は広く映してくれるがその分小さく映るのだ。広角のミラーを使うのであれば大きい方が見やすい。

早速、俺の希望に沿うミラーをアマゾンで探す

安くて大きくて良さげ(?)な広角ミラーを発見!

ええええ~~い、発射!!

ぽちっとな!

で、翌日届いたのがこれ。

ん?ちょっと大きくないかい?

これって、本物のトラックミラーだなあ。ま~た俺、やっちまったのかい?

違うだろ!!
違うだろ!!
ち・が・う・だ・ろ~~~!!!

このハゲ~~~!!
(豊田真由子議員風)

デカくすると当然、そこ(ミラーの陰)に死角ができる。死角をなくそうとして、死角をつくってしまうというかなりボケた話だ。

ほんまに、うわ~~~あちゃ~~~ぁ~~~~っ、な話だな、これ。

ここでも難航する。

俺のイメージに合うミラーが売っていない!!イメージはトラックに付いてる「サイドアンダーミラー」な訳だがバイクには大きすぎるので、それの小さいのが欲しい。

あちこち探しまわったが、ないのだ。一番安易に考えていた「死角担当」がここへ来て、一番やっかいな改造だと気が付いた。

トラックのサイドアンダーミラーが俺の一番の理想だが、バイクに取り付けるにはちいっとデカい。バイクにトラックミラーなんて流石の俺でも周りの目が気になる。

ええ~いい!!俺は

イスカンダルから 「バイク用全方向確認装置」を持って帰ると決めたんだ!

撃て!!

ぽちっとな!


次はこれ。アマゾンで400円で買った広角ミラー。見た目は良さげだが、これも一応広角なのだが、めっちゃ小さく映る。元々小さい(幅10cmくらい)画面で写したら実物の1/4くらいになる。全然使えない・・・

まさに安物買いの銭失いでもう泥沼状態・・・

大きくてコンパクトなミラーってなかなか売ってないよなあ~・・・

俺の希望どうりのミラーは無い事にいい加減気が付く。

それならば、音でお知らせしてくれる ”ブラインドスポットアシスト” を探してみてはどうか?と、又アマゾンでこんなものを見つけた。これ、バック用のセンサーなわけだが・・・

撃て~~~!!

ぽちっとな


しつこくあきらめようとしない俺、お次はコレ!またまたアマゾンで1699円で買ったった。

う~ん、なになに。1.5~2mの距離でセンサーが反応するのか。もうちょっと10m~20mくらいで反応するようにできないのかねえ・・・

結局、つけても意味なさそう&つけるの面倒くさそう、と言う理由で押入れ行きとなった。

あれこれと色々調べたが、ここら辺が潮時だな。

万策尽き弓折れ矢尽き満身創痍だ。

全乗組員に告ぐ!
艦長の俺だ。

予算が尽きた。

以上だ。

まとめ

結局、最後はこの形で落ち着いた。

今回の作戦では当初、バックカメラ1つ、ミラー計4つを使い
①バックカメラ 後方全体担当
②カウルミラー 後方担当
③バックミラー 死角担当
という役割で完成する予定だったが、試行錯誤の結果

②のカウルミラー以外は取り外す事にした。

1.カメラの問題点

2.モニターの問題点

3.死角ミラーの問題点

を克服する事が出来ず、①バックカメラ③死角ミラーは諦める形となった。

将来的に、直接見るというミラーやモニターでの確認よりアクティブブラインドスポットアシストなどのセンサーでお知らせしてくれる安全装置の方がバイクには向いていると判断した。

現状(2018年8月時点)では、こういったレーダーやセンサータイプの安全装置は普及しておらず、ことバイクではドイツのBosch(ボッシュ)が開発しているレーダーベースのアシスタンスシステムが最先端の様子だが、そのシステムを搭載している市販車はまだない。

当然、個人が部品を取り寄せてまで制作する事はできず、ここで断念する事にした。

バイクの機動性を損なわず、全方向確認が確認できるシステム

は結局、持って変える事は出来なかったのだ・・・

頼むぞボッシュ・・・

永遠のイスカンダル・・・

さらば愛しきスターシャ・・・


あ~あ~あああああ~~ああああ~あ~~~
ああああ~あ~あ~~

美しい歌声ですねえ。

ま、結局、ボディマウントシールドに取り付けたカウルミラーが最高だったのです。元々の目的である「バイク用全方向確認装置」は出来ませんでしたが、目線のすぐ横にミラーを取り付ける事で今まで見れなかった後ろがほぼ見えて車線変更が楽になり、自分の周りが良く見えるようになりました。

ミラー位置が変だと何人かには言われましたが、それを上回る実用性がありますので、実用性重視の私には大成功の作戦でした。かなり予算オーバーしてしまい、使う予定のない変な部品(うちの奥さんには「ゴミ」といわれてます。)が増えましたが・・・




自動車保険一括見積もり【無料】