16 安全運転の為に①
バイクは転倒すると、もろに自分の体へのダメージがある。いつも安全運転を心がけていても「想定外過ぎる事」が起こり転倒する危険性がある。バイクに乗る以上、長袖、長ズボン、手袋、そしてフルフェースのヘルメットが基本だ。
バイク事故の体験談
GF250 バイク事故 体験談
今から20年前の話だ。(今2016年、1996年頃の話。)
当時高校2年生だった俺は夏休みの全期間をバイトに充て、そのバイト代でSUZUKI GF250を買った。
ノーマルマフラーでも物凄く良い音がするバイクでメチャクチャ乗りやすいのに不人気で値段が安かった。見た目の貧弱さと地味さのせいかもしれんが、俺が買える値段帯だったのでこれを選んだ。(選んだなんてエラソーな事を書いたが、実際は金がなかっただけの話である。)
GF250はビギナー向けという評判通り、とにかくライディングポジションは楽で4ストならではの山谷のない加速がありとても乗りやすいバイクだった。減速時にはダブルクラッチでエンブレを効かせ、心地よいサウンドを楽しんだ。
ある日、いつものように学校帰りにバイトへ向かっていた時に事故に遭う。
道路は二車線、俺は左車線の左側を走行、相手(トヨタマークⅡ)は右側車線を走行。ちょうど交差点に差し掛かったところ、その右側車線のマークⅡは右側車線からまさかの急ハンドル左折!
事故現場(GoogleMap) 空からと実際の道路から見た図
俺の目の前に突然マークⅡが現れた!
ブレーキも何も、いきなり目の前に壁が出てきた状態だ。バイクはマークⅡ側面に激突し、え?!っと思った瞬間に
シュワッチ!
俺はウルトラマンのように大空を舞った。
そして着地。どこをどう打ったのかはわからない、自分の体は制御不能で地面に叩きつけられ数回転して止まった。幸い交差点のど真ん中だった&信号が変わるタイミングだったので、他に車やバイクはなかった。
頭も打ったようでクラクラし、すぐに起き上がる事が出来なかった。周りを見渡すと交差点のどちらの車線の車も全停止状態で、皆が俺を見ていた。
相手の車は?
いない!?なんで?
なんと、俺はひき逃げされたのだった・・・
続く。
安全の為のその1 フルフェイス ヘルメットの重要性
この事故の時に俺がかぶっていたのはアライのフルフェイスだった。買ったばかりのアライのフルフェイスがメチャクチャにズタボロ・・・この傷が顔についていたら・・・
ハンキャップだったら、かなりのキズを頭や顔に負っていた事だろう。フルフェイスのヘルメットは本当に偉大だ。
右車線から左折する奴がいるんだぞ。
想定外すぎる運転をする奴がいるんだぞ。
ヘルメットは悪くてもジェットタイプ。(夏は暑いからね。)
ハンキャップは絶対にダメだ!
フルフェイスじゃなかったらあごがなくなるよ、マジで。食べ物が食べられなくなったら・・・そんな人生終わってないかい?
交差点のど真ん中で頭クラクラ状態で再起動に時間がかかる俺。
何とか再起動し、頭クラクラ状態のままバイクを自分で押し歩道(安全な場所)へ向かう。事故を見ていた歩行者の人たちが「大丈夫?」と声をかけてくれた。
するとそこへ
ウウウウウウウウ~~~~~~!!!
赤いパトライトを回し、
サイレン鳴らし
黒白ツートンカラーの
パトカー登場!
←事故処理でよく来るこのタイプ
警察官「おい、大丈夫か!!!???相手の車はどこへ行った?」
俺「あっちです。」
警察官「白のマークⅡだな?」
俺「はいそうです。」
警察官「よし!捕まえてくるからな!●×警察で待ってて!」
ウウウウウウウウウ~~~~~!!!
なんと、数台後ろにハイエースのパトカー
(検問や事故処理などでみるやつ)
がいたのだ。
フロントフォークが曲がったGF250で何とか●×警察まで行き、待合室で待っていた。
数分後、手錠をつけられたおっさんが俺の前を通り過ぎた。
あ、あいつだ!
ひき逃げって・・・手錠なんだ・・・
実は接触した瞬間、このおっさんと目があったので俺は顔を覚えていた。
そして心の中でこう思った。
人の命を何だと思っているんだ!
続く。
ひき逃げは重大な犯罪だ。
事故は誰もが起こしたくて起こすものではない。がしかし、起こしてしまったものはしょうがない。もし加害者側だったのなら、人として正しい行いをするべきだ。
交通事故でひき逃げられた被害者は動けず周りに誰もいなければそのまま死ぬかもしれない。わずか数分の差で助かる命もあったかもしれない。ひき逃げは殺人一歩手前の重大な犯罪だ。
事故後の処理については俺は未成年だったので親が代わりにした。
俺はバイクを元に戻してくれたらいいという事で親に話をした。
ひき逃げをした奴だが奥さんと一緒に来て謝っていたので許した。
修理代は買った値段より高かった。最新型のバイクが買えたかもしれない状況だったが、俺はGF250を修理して乗る事にした。
理由は、金の問題ではない、愛車だからだ。
GF250 バイク事故編 終了
バイク事故でけがを最小限に抑える為に
バイクに乗る以上、事故に遭う危険性がある。車との接触では相手は自分自身に何の傷も負わないが、バイク側は全身傷だらけになる。スピードを出していればそのスピード分大きな傷を負う事になる。
自分自身を守る為にフルフェースのヘルメットと長袖、手袋は夏でもしておくべきだ。
ヘルメット
基本、フルフェース。
夏でもジェット。
ハンキャップは・・・
あれって原付(時速30㎞制限)用のヘルメットなんじゃない?
実際に事故に遭った経験からすれば、フルフェース以外の選択はない。
←は俺のヘルメット。
このヘルメットの特徴はジェットタイプにもできる点とマウスガードが上にあがる点。
(マウスガードオープン機構というらしい。)
俺は運転中でも煙草を吸わないといけない(?)おっさんなのでこれをチョイスした。
ヘルメットと言えばアライやショーエイだろうが・・・高い。
滅茶苦茶高いので、俺はヤマハのこのシリーズばかりを買っている。
ゼニス ヘルメット ←楽天で最安値をチェック!
システムヘルメットというらしい。サンバイザーもついている。普通のヘルメットよりでかいので、リアボックスが小さい方やメットインスペースが小さい方は注意が必要。
服装
長袖が基本。
転倒時、一枚あるとなしでは大違い。
皮膚が露出していると、こけた時の被害が凄い。
俺の場合、冬は勿論防寒用の上下セットだが、夏でもちゃんと薄手のジャンバーを着るようにしている。
手袋
夏でも勿論、手袋もする。(薄いヤツだけど)
万が一こけた時の被害が全然違う。人間こけた時に夢中になって自分の体を守ろうとするが、その時に手を使う。手袋がない場合、手の怪我は凄い事になる。
バイクに乗る以上、
夏でも長袖長ズボン&手袋で全身を覆うべきだ。
防寒ジャンバーのおすすめは”CPが高い作業用防寒着”
防寒ジャンバーは風を通すタイプと完全にシャットアウトするタイプがあり、現場作業で着る通称「ドカジャン」は風を通すタイプだ。あれでバイクに乗るととても寒い。
防寒ズボンもホームセンターなどでは2000円前後で売られているが、数年で使い物にならなくなる。
安物の防寒作業着はおすすめしない
俺はタカヤ商事のグレートリバーという作業用の防寒着を着てバイクに乗っている。バイク専門のアパレルメーカーのは何だか値段が高い・・・むしろ、作業着の方がCPが高い気がする。
10年など長いスパンで考えると安物を買うより、絶対コスパは上だと思う。何より作業用で開発されているだけあって凄く丈夫だ。
タカヤ GR-1105 14000円位
(楽天で最安値をチェック)
完全防寒タイプの作業着
普段、冷蔵庫(冷凍庫)の中や極寒の中で作業する人達の為の作業着。風を通さないので、バイクに乗る人にもおすすめ。完全防水ではないが、ある程度の防水機能もある。
タカヤ GR-1104 12000円位
(楽天で最安値をチェック)
10年位の耐久性は十分ある。
安物を買うのなら、これを買っておく方がコストパフォーマンスは絶対に良い。
俺、お奨めのバイク防寒着だ。
通勤で防寒着選びに迷ったら、これを買えば間違いない。
かなり丈夫な素材なので、事故の時でも体を守ってくれる。
上下セットで25000円程になるが、長い目で見れば安物防寒着を何着も買うより絶対にお得だ。
GREATRIVER
タカヤ商事の作業用防寒着上下
(GR-1105,1104)
俺はガテン系なので作業着については詳しい方だと思う。この画像は事故後、新調した新品上下セット。
事故の詳細はこのページ 「ドライブレコーダーその1」
2014年のコマジェの事故は時速40km位での転倒だったが、冬だったので全身作業用防寒着を来ていたので打ち身だけで済んだ。
防寒ジャンバーと防寒ズボン、手袋には転倒の際の衝撃や摩擦で数か所穴が開いていた。冬はいつもこれを着ている。前の分は7~8年くらい使ったと思う。この事故で破れたので新しい物を買った。
いくらこちらが安全運転を心がけていても
想定外過ぎる事が起きる。
事故が起きても身を守る為には
夏でも薄手のアウター。
手袋は絶対に必要。
そしてヘルメットは
フルフェイスだ。
官民で着用を広げる...警視庁プロテクター普及推進隊ヘルメットの次はプロテクター装着を――
(2015年 9月22日(火))
~記事抜粋~
「大きなバイクでプロテクターの存在を知らない人はいない。ただ、着用がめんどくさい、価格が高いなどの理由で、なかなか着用が進まない。我々としては原付バイク、原付2種バイクを含めたすべてのライダーに対して、ツーリングだけでなく買い物など短期間の利用で使ってもらいたいと思っている」(交通総務課・高齢者二輪車交通安全対策担当)
交通死亡事故減少の決め手が見つからないオートバイで、プロテクターはその切り札としての役割がますます期待されている。
(右の写真⇒)は ウミネコ PVC ボディアーマー
価格4980円
このくらいの値段なら買いやすいですよね。
バイクで事故した経験のある人なら長袖、長ズボン、手袋が必要な事くらい身を持って知っています。
若い方が肌の露出の多い服装でハンキャップで二人乗りをしているのを見ると
”バイクで事故したら、全身傷だらけになるぞ!命は1つしかないんだぞ!”
と注意したくなります。
バイクに乗る以上、転倒する可能性はありますので我が身を守る為にプロテクターを装着しておくのも1つの方法ですね。
備えあれば憂いなし
自分の身は自分で守りましょう。